先週は来年に向けての準備をするためにデータ整備を行っていたので目立った出来事はない。
AIエージェントを使ったコーディングを普通に使うようになった。
たとえば、AMDのFPGAを開発するのに実際に論理合成や配置配線を実行するコマンドラインで開発するのではなく、普段はVivadoというIDEを使って開発をします。と、同じぐらいAIエージェントを普段使いしている。
去年に比べて変化があったとすれば、作業より思考に多く時間を回すようになったというところだろうか。
普段はFPGAの何かを設計開発している。
ここで設計と開発という言葉の定義で分けてみると、大雑把ではあるが次のようになる。
| 観点 | 設計 | 開発 |
|---|---|---|
| 目的 | 計画・仕様定義 | 実装・検証 |
| 主な作業 | 仕様書作成・図面作成・要件整理 | コーディング・試作・検証 |
| スキル | 論理的思考 | コーディング |
AIエージェントを使用して効率が上がるのは開発の部分である。
設計の部分はAIエージェントを補助的に導入できるけど、ここは人手が介入しないと解決できないことが多い。
設計開発を0から10までのフェーズがあるとすると、たいていは次のようになる。
| フェーズ | 作業 | 作業内容 |
|---|---|---|
| 0-1 | 設計 | 仕様書作成・図面作成・要件整理 |
| 1-10 | 開発 | コーディング・試作・検証 |
AIエージェントを活用すると設計開発の大部分を占める開発フェーズである1-10の効率が上がることを意味する。
クライアントから仕様書を受け取り、単に受託開発の作業を行っているエンジニアはAIエージェントに取って代わられても仕方がない。
さらにこの設計開発を製品のアイデア出しから市場投入までのフェーズに組み込むとこんな感じになるだろう。
| フェーズ | 内容 |
|---|---|
| アイデア創出 | トレンドや競合分析からアイデア作成 |
| コンセプト開発 | アイデアの具体化、ロードマップ作成 |
| 設計開発 | プロトタイプ・フィードバック |
| 製品化 | 量産体制・デザインの最終決定 |
| 市場投入 | 販売活動 |
ここでの設計開発の効率が上がり、全フェーズの工数が短縮されるか、アイデア創出やコンセプト開発により多くの工数を投入できるようになる。
アイデア創出やコンセプト開発に近いエンジニアほど、AIエージェントに取って代わられないと思われる。